2020年10月9日金曜日
- 奥井亜紀
- 2020年10月9日
- 読了時間: 1分

百日紅の花が散って寂しいけど、ピンクの模様が地面にできたようで、嬉しい。
急に気温が下がって、冷たい雨。
いつもより重ねて着た服だけど、みんな雨の冷たさに寄り添って、私だけ除け者。
防水スプレーがとれていたスニーカーも、ジワジワと私に背を向ける。
赤く、色づき始めた鈴懸の木の葉。
血が通いはじめたようにきらきら光っている。
雨には、木々が赤く染まるお薬が入っていると言われたら、私は信じてしまうだろう。
カラスがびっしょり濡れた姿でカアカア。
もう、やだ!
雨、やだ!
そう言っているような音だった。
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