暴れ台風の風は遠くまで届く。
びゅうううううううー
と、書いたように吹いてきた。
ごん、がん、どん、と何かをうち鳴らしている。
明日、でっかい活字が落ちているかもしれない。
眠っているときは、眠っているほうの世界で生きていたらおもしろいのに。
子供のころはそう思っていた。
だけど、少し大きくなってから、現実よりも良い世界がどうかもわからないのに、ふたつも生きるのは大変だなと思うようになった。
なぜか、また最近、そういうことを思うようになった。
夢の世界と現実はふたつだけど、実はもっとたくさんの世界を生きているんじゃないだろうか。
私は、私を私だと思っているけれど、これを読んでいる人がみる「私」はすでに私の知る私ではない。
そちらの「私」は、ちゃんと寝てくれているといいな。
もう午前3時過ぎだもの。