細かい雨。
風が強いから、傘が邪魔になって、少々なら濡れてもいいかと思ってしまった。
そういえば、子供のころ、夏の雨は浴びていた。
長靴を履くと、強くなった気がして、ずんずん歩いた。
帰り道は、わざと水たまりを通ってみたり。
背中より幅広のランドセルは甲羅みたいだった。
当時の私の何倍も華奢でかわいらしい女の子が、ランドセルとおけいこかばん、黄色い傘を持って歩いている。
色々と重たいらしく、ふらふら揺れながら。
白いソックスに茶色の泥はね。
がんばれがんばれ。
雨の日にがんばると、晴れの日にはご褒美が待っているよ。
きっと。