
散歩していると白い百合に遭遇する。
たんぽぽみたいに
勝手に咲いてます的な感じで。
すっと伸びている姿を見るたびに
「あ、背筋伸ばさなくちゃ」と思わされる。
親戚の家の仏壇にいつもカサブランカが飾られていた。
故人である叔父さんの好きな花だと聞かされた。
花が有能なセラピストのように
叔母と話をしているように見えた。
花があるとそこが生きた場所になるから
花を供えたり飾ったりするんだと思う。
カトリックの幼稚園に通っていた時
いつも入れない聖堂に入れてもらえる日があって
大人っぽい気持ちになれて楽しみだった。
百合がたくさん飾ってあったことだけ覚えている。
花が小さいラッパのように見えて
ミサの間はずっと
花をむしってラッパのように持つことばかり想像していた。
もちろん今まで一度もやってみたことはないけれど
想像の中では
天使たちが百合を楽器にして素敵な音楽を奏でている。
・・・その音楽!
もし聴くことができたら覚えておこうと思ってる。
そのために歌うのが好きなのかもしれないし。
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