こどものとき嫌いだったのに今は好物になっているものがいくつかある。
豆かんもそのひとつ。
単純に、見た目の地味さと、最初に食べたものがおいしくなかっただけだろうとは思うけれども。
何年か前に、京都でうろうろしていたときに食べた豆かんが、私の嫌い札をひっくり返した。
でも、考えてみたら、どうして私は嫌いな豆かんをわざわざ旅の途中に注文したのだろう。
ひとりだったのに。

今日は通りがかりの和菓子屋さんの喫茶コーナーで豆かんを食べました。
さくらんぼが載っていないと、味気ないかしら?というお店のかたの気持ちがうるわしい。
やっぱり、地味と言えば地味ですよ。
でもねえ。黒蜜がかかったところに照明があたるとキラキラしてね、夜空をいただくみたいだよね。
サクランボは、満月かな。