![](https://static.wixstatic.com/media/42834b_8db642e0403e412b83d3635f3802b07a~mv2_d_1350_1840_s_2.png/v1/fill/w_980,h_1336,al_c,q_90,usm_0.66_1.00_0.01,enc_auto/42834b_8db642e0403e412b83d3635f3802b07a~mv2_d_1350_1840_s_2.png)
ビルの隙間を、雲が通過する。 メリーゴーランドみたいだった。 雲が途切れた時だけ、ピンク色の夕やけ色がみえた。 私もウールの入った服を着ているけれど、セーター姿や、手袋、ムートンブーツを履いている人ともすれ違う。 半月前の光景とはまったく違っておもしろい。 今年は人だけじゃなく、木々も早目に色を変えちゃうのかな。 いつの世も、女子高生の生足だけはシーズンレス。 ここじゃないどこかを求めている世代は、いつだって季節に馴染まない。 ヘッドフォンでどこかからの指令を待っているような男の子と待ち合わせだ。 君たちが迎える“闇よ”にこそ、新世界の入口が隠れている。